火星でのワーウィック社製クラッシュ・バッグ
NASAのファーストチョイス
火星へのミッションに2度目のチャンスはありません。
そうした理由から、NASAはスピリット、オポチュニティ、マーズ・パスファインダーのクラッシュ・バッグの製造に必要な、重要な布地の開発者としてワーウィックを選択しました。
ワーウィック・ミルズはNASAのローバーであるスピリットに使用されている耐穿刺性、耐引裂き性素材のデザインと製造を行っています。
ワーウィックのタートルスキンはローバーを着陸の際に険しい火星の表面から守ることに成功しました。新しいタートルスキン・クラッシュ・バッグ・システムはスピリットと対になったもう片方のローバー、オポチュニティにも使用されました。
オポチュニティの方はスピリットが着陸した数週間後に火星の反対側に着陸しました。
マーズ・パスファインダーは1997年に行われた着陸の際、ワーウィックがデザインした類似の素材を使用しています。
火星着陸時のパスファインダーとワーウィック社製クラッシュ・バッグ
NASAは非常に軽量で、なおかつ着陸の間スピリット・ローバーを防護するに足りる頑丈さを備えた素材を必要としていました。
ベクトラン繊維製の柔軟な複合素材を製造する世界最大の企業であるワーウィックが防護素材の開発者として選ばれたのです。
「最終的には複数のタートルスキンの層で作られたエアバッグ・システムをデザインしました」とワーウィックのマーケティングディレクター、ジェニー・ヒューストンは述べています。
「損傷を受けやすい、気体の詰まった内側の層を保護し、着陸時の破裂を避けるため、外側の層は処理が施されました。
タートルスキン布地は可能な限りの軽量さを保ちながら、耐引裂き性と耐穿刺性を兼備していなければなりませんでした。
製作スタッフはこの目標を達成し、男性の礼装用ズボンと同じぐらい軽い布地を作りました。
スピリットの着陸が大成功であったと聞き、ワーウィックの全従業員が大喜びしています。
ケープカナベラルから発射し、機体は時速12,000マイルで大気圏上層部に突き抜けました。
しかしパラシュートやリバース・ロケットのおかげで最終的に火星の表面に着陸する前に時速40から50マイルに減速しました。
タートルスキン・システムは、険しく、岩石の多い火星の表面の地形の上で飛び跳ねるスピリットをタッチ・ダウンから直径100マイルのグーセフ・クレーターに着陸するまで1マイル以上にわたって防護しました。
機体は想像を超える過酷な環境をも通過しています。
宇宙の超低温、そして火星の大気圏に入るときの猛烈な熱にも耐え、ワーウィックのタートルスキン・クラッシュ・バッグはパスファインダーが火星の険しい表面上をスリップして無事に停止する前に、50フィートもの高さまで飛び跳ねることも可能にしました。
宇宙時代のこの技術は幅広い活動において極めて高レベルの防護性と機能性を提供するために用いられています。
宇宙より少し近い所にいる予定の人にも利用できます。困難を伴う用途には高機能の布地が必要です。
NASAのパスファインダー・ミッションからスーパーボウルの会場上空の小型飛行船まで、頑丈さと耐久性が最優先のところではワーウィック製の布地が使われていることでしょう。
当社の技術、製造に関わる作業は広範囲に及ぶ試験、研究開発、素材製造、最終組立てを含みます。
ケブラー、ベクトラン、ノメックス、スペクトラ、テフロン、コネックスといった高強度の繊維を使用して、ワーウィックは難問を解決するために多くの素材の処理を行ってきました。
|